第50回全国戦歿者慰霊大祭を斎行

第50回全国戦歿者慰霊大祭を斎行

2025.08.15

  • お知らせ

「終戦の詔書」を拝してから80年目を迎えた8月15日、本会主催の「第50回全国戦歿者慰霊大祭」を午前9時から靖國神社で斎行した。

大祭には本会会長・名誉会長及び副会長はじめ、自衛隊の統合・陸・海・空各幕僚長(代理)、中央参加団体、県本部会長、特別会員、一般及び徳島県本部会長中西祐介参議院議員・佐藤正久前参議院議員を含め200名が参列した。 国歌斉唱、修祓、献饌、祝詞奏上、祭文奏上、玉串奉奠を実施した。
本年は、21団体から供花を頂いた。
また、岡山県笠岡市遺族連会合からの「千羽鶴」が奉納された。

古庄幸一会長、来賓、参加団体等

 

第五十回全国戦歿者慰霊大祭  祭文

本日、ここ靖國神社に鎮座まします二百四十六万六千余柱の英霊の大前において、英霊にこたえる会「第五十回全国戦歿者慰霊大祭」を執り行うにあたり、本会を代表して謹んで祭文を奏上致します。

大東亜戦争終結から八十年の節目となる本年、天皇皇后両陛下におかれましては、四月の硫黄島への慰霊訪問に始まり、六月の広島、沖縄、先月のモンゴルと世界規模での慰霊の行幸啓を続けられております。
ご即位以来、靖國神社の春秋の例大祭には欠かさず勅使を差遣され、お供物を捧げられていることからも、今上陛下の英霊に対する思し召しは、歴代の天皇陛下と等しく深いものがおありと、畏れ多くも拝察しておりましたが、今回、各地の慰霊碑等においてご拝礼される陛下のお姿を拝見し、言葉では言い表せぬ感銘を覚えると共に、各地で散華された英霊にとっては、御心安らぐまたとない機会になったものと推察しておりました。

その一方で、靖國神社への天皇陛下の御親拝については、昭和五十年十一月二十一日以降途絶えたまま、という現実に思いを致し、一日も早く静謐な中で天皇陛下に安んじて御親拝いただく環境を整えることが必要であると痛感致した次第です。

さて、日本の外に目を向けますと、国際社会は戦後最大の試練の時を迎えています。
世界平和の既存の秩序は深刻な挑戦を受け、我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく複雑なものとなっています。
ロシアによるウクライナへの侵攻は、開始から既に三年半を経過したものの、収束の気配すらありません。
一方、一昨年十月のハマスによるイスラエル攻撃に端を発した中東での紛争は、イランやシリアなどの周辺国や関係組織が複雑に絡み合い、事態は拡大の一途を辿っています。

我が国周辺では、中国が軍事力を急速に増強するとともに、尖閣諸島周辺を含む南シナ海・東シナ海・太平洋そして日本海などでの活動を活発化させ、台湾に対する不穏な動きを続けています。
また、北朝鮮は核・ミサイル開発を進展させ、弾道ミサイルなどの発射を強行しています。

そして、ロシアはウクライナ侵略を継続するなかで、北方領土を含む極東地域における活発な軍事活動を継続しており、さらには中国との共同訓練を継続し、航空機や艦艇の活動も確認されています。

このような時代であるからこそ、我が国としては、八十年前の連合国による占領政策の洗脳状態から一日でも早く脱却し、普通の独立国家として自立するべく、早急に憲法を改正し、国防の在り方に関し現実的対策を具現化してゆく必要があります。
これこそが、我が国の未来を信じて悠久の大義のために散華された英霊に報いる道に他ならないと信ずるものであります。

発足以来 四十九年を迎えた「英霊にこたえる会」の目標とするところは、先にも述べたとおり、靖国神社への天皇陛下御親拝の再開と、これに繋げるための総理、閣僚による靖国神社参拝の定着化にあります。
しかし、閣僚の参拝すらも他国やメディアの干渉を受け、淋しい状態にあることは、甚だ遺憾と言わざるを得ません。

「英霊にこたえる会」としましては、国のために殉じた英霊に対する普通の国としての慰霊・顕彰のあり方を追求するべく、国民のあるべき姿勢を確立するための国民運動を展開することに努力してまいりますが、従来の活動に加え、今日の時代背景に応じた意識改革と若い世代を取り込んだ新しい視点に立った活動を展開する必要性を強く感じています。

私どもは今こそ会員一同、心を一つにして、目標達成のために邁進する所存です。
靖國の杜に鎮座まします英霊に、私どもの決意と今後の活動を御照覧頂き、限りなきご加護を賜らんことを祈念いたします。
ここにあらためて英霊に尊崇の真を捧げ、感謝の意を表し、祭文と致します。

令和七年八月十五日
英霊にこたえる会   
会長 古 庄 幸 一

 

大塚海夫 宮司 参集殿2階

 

「大東亜戦争終戦80年 追悼と感謝の集い」主催/大東亜戦争終戦80年国民委員会、共催/日本会議、英霊にこたえる会、「感謝の心をつなぐ青年フォーラム」実行委員会

慰霊大祭の後、午後1時30分から「大東亜戦争終戦80年 追悼と感謝の集い」を靖國神社境内 参道特設ステージで開催した。参加者は約1100名でした。

実施プログラム
・国歌斉唱
・靖國神社拝礼
・天候陛下のお言葉拝聴(正午の放送を録音したもの)
・主催者代表挨拶 谷口智彦(発起人・日本会議会長)
・記録映像「天皇皇后両陛下 終戦80年慰霊の旅
・世界からのメッセージ ピーターイプ・アデルバイ駐日パラオ共和国特命全権大使
・各界からの追悼感謝の言葉
 新藤義孝衆議院議員・平和を願い戦没者を慰霊顕彰する国会議員の会会長代理
 門田隆将発起人・ノンフィクション作家
・「伝えよう!英霊の思い 映像コンテスト」最優秀賞発表 
 審査委員長講評 柿﨑祐治(発起人・映画監督)
・若い世代からの意見表明 今村奎太JYMA日本青年遺骨収集団 学生代表
 佐瀬晴香(昭和学院大学附属看護専門学校)
・追悼と感謝の心を受け継ぐ若者たちへ 井上和彦発起人・ジャーナリスト
・声明文朗読 佐々木光法政大学
・唱歌「故郷」斉唱
・閉会の辞 古庄幸一英霊にこたえる会会長
・閉会宣言

古庄幸一 英霊にこたえる会 会長

JYMA日本学生遺骨収集団

声 明

本年は、大東亜戦争終戦八十年という節目の年である。この記念すべき年に当たり、英霊に追悼と感謝の誠を捧げ、日本の真姿を取り戻し、世界の平和と繁栄に寄与する誓いを発信するため、私たちは靖國神社において「大東亜戦争終戦八十年 追悼と感謝の集い」を開催することとした。

八十年前、昭和天皇は終戦の詔書を発し、「五内為ニ裂ク」と戦歿者と遺族への痛切なる御心を表わされ、道義国家・日本の再建を呼びかけられた。にもかかわらず戦後日本は、我が国を一方的に断罪した東京裁判史観とその理念に基づく現行憲法の下、終戦の詔書によって示された戦後日本の原点を見失い、結果として国家の独立や主権の維持、国際社会の平和維持への貢献を軽視する風潮が蔓延してきた。

しかし、今や東アジアの安全保障環境は戦後最も厳しい状況にあり、特に中国による台湾有事の危機は日増しに高まりを見せている。一方、自由と法の支配による平和な海を守るため、多くの国々が連携しようとしている。すでに自衛隊と他国軍隊との合同演習が各地域で展開されているように、世界は自由で開かれたインド太平洋構想を掲げて、世界の平和と繁栄に寄与する日本の登場に期待を寄せているといってよい。

そもそも戦闘に敗れたとはいえ、天皇陛下を中心とする悠久の国柄を守り、アジアを植民地主義から解放することは大東亜戦争で散華された英霊が強く願われたところであった。そして大東亜戦争の東亜解放の理念は、多くのアジアの指導者の共感を呼び、世界各地の諸民族の独立運動を促進したのも歴史の真実である。

終戦八十年を迎えるに当たり、我が国は、自由と法の支配、諸民族の伝統文化を尊重し、共生共栄する世界の秩序形成に主導的な役割を果たす決意を新たにしなければならない。

また、戦後八十年が経ち、戦争体験のない世代が国民の九割を占める今日、遺族の世代の方々によって支えられてきた英霊に対する慰霊顕彰の諸活動を若い世代に継承していくことは重要な課題である。

天皇皇后両陛下におかれては、終戦八十年に際し、四月には硫黄島、六月には沖縄・広島をご訪問になり、九月には長崎をご訪問になる予定である。また、七月にはモンゴルを公式訪問され、かつて抑留され亡くなった日本人の慰霊碑にご供花になった。両陛下は戦後世代に当たられるが、身を以て慰霊の祈りを捧げることの大切さをお示しになられている。

幸いイデオロギー的反戦感情に支配されてきた国民世論は、大きく変化しつつあり、また若い世代からは、靖國神社や護國神社に参拝し、戦跡や戦争資料館を訪れる姿も見られるようになってきている。

私たちは、「大東亜戦争終戦八十年 追悼と感謝の集い」の開催を機に、ここ靖國神社に鎮まります二四六万余柱の英霊の前に、世界の平和に貢献する強い日本をつくる国民運動に邁進するとともに、若い世代に向けて歴史の真実や英霊のみこころを伝える事業を推進し、さらには、まず内閣総理大臣による靖國神社参拝の再開と定着を図り、天皇陛下の靖國神社御親拝実現への道を拓くことを、強く誓う。

右、声明する。

令和七年八月十五日
「大東亜戦争終戦八十年 追悼と感謝の集い」   
大東亜戦争終戦八十年国民委員会

  • 靖國神社

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