第45回全国戦歿者慰霊大祭を斎行

第45回全国戦歿者慰霊大祭を斎行

2020.08.15

  • お知らせ

「終戦の詔書」を拝してから75年目を迎えた8月15日、本会主催の「第45回全国戦歿者慰霊大祭」を午前9時から靖國神社で斎行した。本年は、新型コロナウイルスの感染拡散が続き、収束の兆しが見えず、日本国内においても第2次感染発症の脅威が増大する傾向にあり、規模を縮小し内なる行事に変更した。大祭には本会会長及び副会長はじめ、自衛隊の統合・陸・海・空各幕僚長(代理)、中央参加団体の代表を含め29名が参列した。  寺島泰三会長は、本年1月の歌会始め(お題「望」)における天皇陛下の御製御詠のみならず両陛下の国民に対する大御心のかたじけなさには恐懼感激のほかはないと述べるとともに「本会は、従来の活動に加え現在の時代背景に応じた意識改革、特に若い世代を取り込んだ新たな視点に立った活動を振起することこそ肝要でありましょう。靖國神社参拝を実行することなくして、なんの国家動議の回復もなく国家としての将来もありません。私共は、いかに前途が困難であろうとも、会員同志と心を新たにして、目的完遂の為に邁進いたす所存であります」と力強く祭文を奏上した。本年は、22団体から供花を頂いたが、祭典における拓殖大学吹奏楽部の奏楽及び献楽を中止した。
「終戦の詔書」を拝してから74年目を迎えた8月15日、本会主催の「第44回全国戦歿者慰霊大祭」を午前9時から靖國神社で斎行、水落敏栄日本遺族会会長、佐藤正久外務副大臣はじめ自衛隊の統合・陸・海・空幕僚長(各代理)、都道府県本部及び中央本部参加団体の代表等約350名が参列した。
 寺島泰三会長は、「私共は、いかに前途が困難であろうとも、会員同志と心を新たにして、目的完遂の為に邁進いたす所存であります。靖國神社は、明治2年のご創建以来、本年150周年の記念すべき年を迎えられました。6月のご創建150周年祭は既に終了し、新天皇陛下の御親拝はありませんでしたが、本年は今後10月の秋季例大祭、11月の明治祭、新嘗祭と記念すべき日が続いて参ります。この意義ある年に当たり、ご祭神は勿論の事、ご遺族はじめ日本国民挙げて、新天皇・皇后両陛下の靖國神社行幸啓が一日も早く成就することを、ご期待申し上げるものであります。神鎮まりまする御祭神、私共の決意と行動をご照覧賜わり、願わくは限りない、ご鞭撻とご加護を賜わらんことをお願い申し上げます。ここに、あらためて御霊に尊崇の誠を捧げ、感謝の意を表し、祭文と致します。」と力強く祭文を奏上した。
 祭典における奏楽は拓殖大学吹奏楽部、献楽は偕行社の尾崎良江氏指揮のもと偕行合唱団が実施、拝殿には千葉県茂原市のカトリック教会「マリアの里」と岡山県笠岡市遺族連会合女性部からの「千羽鶴」が飾られた。

祭文を奏上する寺島泰三会長

 

祭文

本日ここに靖国神社に鎮座まします二百四十六万六千余柱の英霊の大前において「英霊にこたえる会」第四十五回戦歿者慰霊大祭を執り行うに当たり、本会を代表して謹んで祭文を奏上いた     します。
本年は終戦の御詔勅を拝聴して以来七十五年の歳月が経過いたしました。
時あたかも中国武漢市に源を発する「新型コロナウイルス」の感染が、パンデミックとなり、未だに全世界的拡散が続き、収束の兆しが見えません。日本国内においても第二次感染発症の脅   威も増大する傾向にあり、本会の活動にご協力を頂いている多くの方々の安全を確保するため、断腸の想いで規模縮小の内なる行事に変更いたしました。
止むを得ない所業とはいえ英霊の御霊に対し誠に申し訳なく、ここに衷心よりお詫び申し上げます。
日本国内で感染者が五万人を超え、東京都は一万七千余人に及んでいるさ中、ここ靖國神社は感染者が皆無で、規模を縮小したとは云え、例年通りの大祭を挙行できますことは、ひとえに靖國神社に鎮まります英霊のご加護のたまものと深く感謝するものであります。
御照覧の通り、昨年四月三十日に上皇陛下がご譲位あそばされ、五月一日には、輝かしき令和の時代がスタートしましたが、私どもが運動の柱としています天皇陛下の靖國神社ご親拝は、昭和天皇の昭和五十年十一月二十一日の行幸啓を最後に途絶えたまま推移し、特に三十年間の平成の御代は御親拝を仰ぐことなく幕を閉じました。
さて本年一月の歌会始めのお題は「望」でありました。
天皇陛下は「学び舎にひびかふ子らの弾む声、さやかくあれとひたすら望む」と詠まれましたが、正にコロナ対策や大水害で閉校せざるを得なかった学舎がその後授業が再開され、子供たちの喜ぶ姿が思い起こされます。また、皇后陛下は「災ひより立ち上がらむとする人に若きらの力希望もたらす」と詠まれましたがコロナをはじめ多くの災厄から立ち上がらむとする若い人の姿が思い浮かばれます。これらの御製御詠のみならず両陛下の国民に対する大御心のかたじけなさには恐懼感激のほかありません。
英霊にこたえる会の「望」は申すまでもなく、昭和五十年十一月二十一日以降途絶えたままになっている靖國神社のご親拝の再開であります。
昭和五十一年に、「総理・閣僚の靖国神社参拝の定着化」と「天皇陛下の御親拝の再開」を目標として設立された本会は国民の意のあるところを反映させ、国会に相呼応して国民運動を展開し、国民世論を喚起させるとともに、慰霊・顕彰の実を作り上げるべく粘り強く活動を展開して参りました。しかし、四十数年に及ぶ熱心な活動にも拘わらず目立った成果も得られず、活動の中心である英霊のご遺族、戦友等関係者も高齢化し、世代交代が急速に進んでおり、本会の前途は時の経過とともに厳しいものになりつつあると云わざるを得ません。これが為には従来の活動に加え現在の時代背景に応じた意識改革、特に若い世代を取り込んだ新たな視点に立った活動を振起することこそ肝要でありましょう。靖國神社参拝を実行することなくして、何の国家道義の回復もなく国家としての将来もありません。
私共はいかに前途が困難であろうとも会員同志心を新たにして目的完遂のために邁進致す所存であります。
「途絶えセし靖国神社の御親拝 令和の御代に 再開望まん」
神鎮りまするご祭神、私共の決意と行動を御照覧賜り、願わくは限りなきご鞭撻とご加護を賜わらんことをお願い申し上げます。
ここに、あらためて御霊に尊崇の誠を捧げ、感謝の意を表し、祭文と致します。

令和二年八月十五日
英霊にこたえる会中央本部
会長 寺島 泰三

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