第四十一回総会での寺島泰三会長代行の挨拶文
第四十一回総会での寺島泰三会長代行の挨拶文
2015.04.28
- お知らせ
本日、ここに第四十一回「英霊にこたえる会」総会を開催するに当たり、都道府県本部並びに中央参加団体代表各位のご列席を賜り、心から厚く御礼申しあげます。
私は、中條高德第四代会長の急逝に伴い、会長代行を仰せ付かっております、「日本郷友連盟」会長で本会副会長の寺島泰三であります。
本会を代表して開会の御挨拶を申し述べさせて頂きます。
先ずもって昨年十二月二十四日、呼吸不全により急逝されました、中條高德会長の生前における御功績に対し、深甚なる謝意と敬意を表し上げますとともに、皆様とともに謹んで心からのご冥福をお祈り申し上げるものであります。
本会議終了後、引き続いて「偲ぶ会」を実施致し、皆様とともに中條会長の御遺徳を偲び、思い出を語り合いたいと存じます。
さて、皆様ご承知のように本年は、戦後七十年の節目の年に当たりますが、畏くも今上天皇・皇后両陛下におかれましては、戦歿者慰霊のため、去る四月八日・九日の日程で、中部太平洋パラオ共和国をご訪問あそばされました。
パラオ諸島の中のペリリュー島で戦死された陸軍大佐(後に二階級特進されて中将)中川州男守備隊長については、平成十九年版靖國カレンダーに御祭神として掲載いたしましたが、その中で米軍最精強と謳われていた、第一海兵師団を基幹とする四万八千人を相手にして、水戸歩兵第二聯隊を基幹とした、一万人のペリリュー守備隊が米軍が二、三日で攻略すると豪語した戦闘を、実に、七十三日間も戦い抜き、米軍に一万人もの人的損害を与えたものの最後は玉砕、この間、天皇陛下から十回を超える御嘉賞を賜ったことを記載いたしました。
私は、本年二月下旬、日本郷友連盟の会員有志とともに同地を訪れ、慰霊研修を実施して参ったところでありますが、今回の天皇・皇后両陛下のご訪問は、戦歿された英霊やご遺族は勿論のこと、私ども国民にとりましても、戦後七十年における有難い記念すべきことであり、国民挙って衷心から御礼申し上げる次第であります。
天皇・皇后両陛下におかれましては、これまでも沖縄をはじめ硫黄島、サイパン島等の海外の島々まで、戦歿者慰霊のご訪問を頂いておりますが、戊辰戦争この方二百四十六万余柱、大東亜戦争のみでも二百万以上の英霊の鎮座まします靖國神社には、皇太子殿下の折五回行啓されておられますにも拘わらず、ご即位後、御親拝は頂いておりません。
常に日本国民の心、気持ちを大切にされ、国民と心を一つにして共に歩んでおられる天皇・皇后両陛下の大御心は、東日本大震災はじめ、我が国を襲った大災害の際、被災者を見舞われた折に、如実に拝察申し上げることが出来ますが、靖國神社御親拝に関しても、今上陛下は、昭和天皇の思いをしっかりと受け継がれ、国民の靖國に対する動向をじっとご覧になっておられるのではと、拝察されるのであります。
昭和二十六年サンフランシスコ平和条約が締結された後、靖國神社に歴代総理大臣が参拝しても、また、天皇陛下の御親拝を仰いでも何も問題にならなかったことが、昭和五十年三木総理の「私的参拝」発言を機に、政治問題化し、御親拝までもが国会で論議される有様となり、それ以降、昭和天皇の御親拝は途絶えました。
また、所謂 級戦犯の合祀が報道された後も、総理の靖國参拝は続けられましたが、戦後四十年の節目に当たる、昭和六十年、中曽根総理の公式参拝後、中国の内政干渉によって、その後の参拝を取り止めたことにより、内政問題が外交問題化して今日いたっているのは、皆様ご存じのとおりであります。
国家のために尊い一命を捧げて、国に殉じた戦歿者を国の文化・伝統・習俗に則って、慰霊追悼して感謝の誠を捧げますことは、他国の介入を許さない国の根幹に関わる事項であるにも拘わらず「靖國神社参拝」を国の代表である総理が参拝せず、国民の代表として選ばれた国会議員が参拝をためらう我が国の状況は誠に遺憾であり、これを見守られる今上陛下の大御心は、如何ばかりかと恐懼に思う次第であります。
今上陛下御親拝の途は、国民から選ばれた国会議員本人が参拝し、国の代表である総理大臣の靖國神社参拝を定着化することにより、拓かれると信ずるものであります。
我が「英霊にこたえる会」が、この二項目を重要な運動方針として、取り上げている所以もここにあります。
さて、今一つ戦後七十年となる本年夏頃に出される予定の「総理談話」について触れておきたいと思います。
安倍総理が新たな総理談話を出すと報じられるや否や、その内容について、内外から色々な注文や牽制が行われております。
中国の李克強首相に至っては、この三月に行われた第十二期「全人代」第三会議終了後の記者会見で「国家指導者は、先人が成し遂げた業績を継承するだけでなく、先人の犯罪行為がもたらした歴史の責任を負わなければならない」と述べ、菅官房長官から「今になって、殊更に過去の歴史にのみ焦点を当てることは、日中関係にとって建設的でない」と反論される有様です。
また、国内では「二十一世紀構想懇談会」で座長代理を務める北岡伸一国際大学学長が「日本は侵略戦争をした。私は安倍首相に『日本は侵略した』と云ってほしい」と持論を述べ、長谷川三千子埼玉大学名誉教授に産経新聞のコラム
「正論」で、この北岡発言は問題発言で、こんな言葉を「安倍談話」の中に持ち込んだら、大変なことになると批判されています。
先の大戦については、国連軍最高司令官を罷免されたマッカーサー元帥が、米国上院の軍事外交合同委員会で「日本が戦争に飛び込んでいった動機は、大部分が安全保障の必要性に迫られてのことだった」と述べ、自衛のためだったことを証言しているのであります。
日本を侵略戦争を行ったと一方的に決めつけて悪者にし、事後法である「平和に対する罪」によって断罪した、所謂東京裁判は誤りだったと日本占領の最高責任を担った当事者が認めているのであります。
大東亜戦争で我が国は戦いには破れましたが、西欧諸国によって植民地化されていた多くのアジア諸国は戦後独立し「日本のお陰で独立出来た」と感謝されていることは歴史の示す通りであり、日本の誇りでもあります。
この崇高な使命のため、尊い命を捧げられ靖國神社に鎮座まします、大東亜戦争二百十余万人の戦歿者の御霊に改めて、感謝と尊崇の誠を捧げるものであります。
安倍総理は、戦後七十年の談話に関し、第二次世界大戦に至る日本の歴史を総括すべきとの認識を示されておりますが、明治の夜明け以降白人支配の世界の潮流の中で、日本の果たしてきた役割をしっかりと見極め「反省」や「お詫び」の文言に囚われることなく、戦後七十年日本の果たしてきた貢献を堂々と語り、これから将来に向けて世界の平和と繁栄に尽くしていく日本の姿勢を示して、日本国民、特に次代を背負う青少年に、我が国に対する誇りと自信を与えることの出来る「安倍談話」を期待するものであります。
以上総会にあたり所信の一端を申し上げました。我が国が真に誇りある国となるためには、まだまだ解決すべき色々な課題が山積しております。我が「英霊にこたえる会」の今後の活動も大いに期待されるところであります。
皆様の今後益々のご支援ご協力を、切にお願い申し上げます。
終わりに当たり、会員各位のご健勝ご活躍を祈念申し上げ、私の御挨拶といたします。
平成二十七年四月二十三日
英霊にこたえる会 中央本部
会長代行 寺島泰三
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