第四十回全国戦歿者慰霊大祭斎行

第四十回全国戦歿者慰霊大祭斎行

2015.08.17

  • お知らせ

「終戦の詔書」を拝してから七十年を迎えた八月十五日、本会主催の「第四十回全国戦歿者慰霊大祭」を午前九時から靖國神社拝殿で斎行、水落敏栄日本遺族会会長・参議院議員、及び松沢成文次世代の党幹事長・参議院議員はじめ、自衛隊の統合・陸・海・空各幕僚長(各代理)、都道府県本部、中央参加団体の代表等約三百五十名が参列した。
寺島泰三会長は八月十四日に発表された安倍総理の終戦七十年談話について、安倍総理はこの「談話」の発表により先の大戦をめぐる歴史認識、外交問題に決着をつけ、先の世代の子どもたちに謝罪を続ける宿命を背負わせてはならないとの思いがあり、私達もまた、総理と思いを一つにするものであると述べるとともに、われわれは勿論のこと遺族はじめ日本国民挙げてご期待申し上げている今上天皇・皇后両陛下の靖國神社への行幸啓の道が啓かれるよう一致協力して運動を進めていくことを祈念する祭文を奏上した。

 

祭文
 大東亜戦争終結七十年目を迎えた、皇紀二千六百七十五年に当たる本日、ここ靖國神社に静まります二百四十六万六千余柱の英霊の大前において、英霊にこたえる会「第四十回全国戦歿者慰霊大祭」を挙行するに当り、本会を代表して、謹んで祭文を奏上いたします。
 ご照覧のとおり、終戦五十周年に当る平成七年には、時の村山内閣は、五百万人に及ぶ反対請願があったにも拘わらず、六月七日に衆議院本会議で「謝罪反省の国会決議」を強行採決し、八月十五日の終戦記念日には「いわゆる村山談話」を発表し、その後の我が国の歴史認識に大きな禍根を残しました。
 また、平成十三年八月十三日に十六年ぶりに靖國神社に公式参拝した、小泉純一郎首相は、終戦六十周年に当たる、平成十七年八月十五日の終戦記念日に「小泉談話」を発表し、「植民地支配と侵略」、「痛切な反省と心からの侘び」等の文言を使用して「村山談話」を継承されたことは、残念ながら史実の示すとおりであります。
 前例によれば、終戦七十年記念日に当る本日、発表されるものと思っておりました「安倍談話」は、諸般の事情から前倒しとなり、八月十四日に閣議決定し発表されました。
 その談話内容については、早くから「村山談話」や「小泉談話」を継承すべきであると内外からの注文が相次ぎましたが、私達は発表される「安倍談話」に安倍総理が、四月二十九日、米国上下両議院で演説した通り「先の大戦に対する痛切な反省」と「アジア諸国民に苦しみを与えた事実」については盛り込まれても「謝罪」や「おわび」という文言は、使用されないものと期待していましたが発表された談話には「植民地」「侵略」「反省」「おわび」というキーワードは間接的表現を含め全て言及されました。これは先の大戦に対する深い悔悟の上で、できるだけ多くの国民と思いを共有できる談話を作るという総理の熟慮の上での決断によるものと受け留めております。
 しかしながら「先の大戦」は、五百年昔の大航海時代から始まった、西欧白人社会の世界征服主義の帰結であり「反省」は日本のみでなく、むしろ西欧諸国に多く求められるものでありましょう。
 先の大戦終結後、アジアの多くの国が自由と独立を得て、西欧諸国の植民地政策から解放され、日本国や日本軍に謝意を表していることも、また、歴史的事実であります。
 このような史実と戦後七十年に亘って平和国家として歩んできた我が国の実績を踏まえ「安倍談話」は、未来志向に徹し、積極的平和主義の旗を高く揚げて世界の安定と繁栄に貢献する決意の表明を重点としたもので、ご祭神の皆様の意にも叶ったものと拝察するものであります。
 安倍総理はこの「談話」の発表により、先の大戦をめぐる歴史認識・外交問題に決着をつけ、先の世代の子供たちに謝罪を続ける宿命を背負わせてはならないとの思いがあり、私達もまた総理と思いを一つにするものであります。戦後七十年に当たり、天皇・皇后両陛下におかれましては、四月八日、九日、パラオ共和国ペリリュー島を慰霊訪問あそばされ、五月二十六日には、東京都戦歿者慰霊堂に、六月十日には、神奈川県横須賀市の「戦歿船員の碑」へ行幸啓されました。
 両陛下の戦歿者慰霊のお気持ちには、終着点はありませんと宮内庁幹部が述べていますが、両陛下の靖國神社行幸啓は、ご祭神は勿論のこと、遺族はじめ日本国民挙げてご期待申し上げているものであります。
 そのためには、国民の代表である国会議員が率先して、靖國神社に参拝し、総理及び閣僚の靖國神社公式参拝を定着させなければなりません。
 私どもは、天皇陛下ご親拝の途を拓くため一致協力して、この運動に邁進してまいりますことをお誓い致しますと共に、二百四十六万六千余柱の英霊のご加護を祈念申し上げ祭文と致します。

平成二十七年八月十五日
英霊にこたえる会 中央本部
会長 寺島 泰三

 

祭文を奏上する寺島泰三会長

慰霊大祭の供花は二十四基で、政党関係は自由民主党、民主党、次世代の党の3党で昨年と同様であった。

供花団体等(順序不同)
自由民主党、民主党、次世代の党、みんなで靖國神社に参拝する国会議員の会、遺家族議員協議会、日本遺族会、日本会議、佛所護念会教団、神社本庁、日本郷友連盟、偕行社、水交会、中央乃木会、隊友会、旧戦友連、特攻隊戦没者慰霊顕彰会、全ビルマ会、JYMA日本青年遺骨収集団、神道青年全国協議会、各種女性団体連合会、大日本印刷株式会社、凸版印刷株式会社、靖國神社の櫻の木の下で「同期のの櫻」を歌う会、英霊にこたえる会

奏楽は拓殖大学吹奏楽部、献楽は尾崎良江氏指揮のもと偕行合唱団男女十八名が実施、拝殿には、千葉県茂原市のカトリック教会日曜学校「マリアの里」と岡山県遺族会女性部からの「千羽鶴」が飾られた。

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