第四十二回「英霊にこたえる会」総会 会長挨拶

第四十二回「英霊にこたえる会」総会 会長挨拶

2016.05.10

  • お知らせ

   本日ここに、第四十二回「英霊にこたえる会」総会を開催するに当り、都道府県本部並びに中央参加団体代表各位のご列席を賜わり心から厚く御礼申し上げます。
 皆様ご承知のように、本年は昭和五十一年六月二十二日発足しました本会にとって創立四十周年の節目の年になります。
 設立直後の昭和五十一年八月十五日、石田和外初代会長は靖國神社拝殿において、結成奉告・第一回全国戦歿者慰霊大祭を斎行し祭文奏上で「わが国の現状は、敗戦占領に供なう精神的混迷をなお脱し得ず、あるいは時流の赴くところ太平に馴れ安易な自己本位の風潮を招き、これがため国家の基本的なあり方をめぐって抗争を重ね、道義の根本ともいうべき英霊祭犯についてすら国論の分裂を招来していることは誠に遺憾であり申し訳ないところであります」と述べ、最後に「私どもは、あらゆる世代あらゆる立場を超えて「英霊にこたえる会」の輪を広げて日本の心を結集し、英霊を公にお祀りする道を確立し誓って国の伝統と平和を守り抜く決意であります」と力強く奉告されたのでありました。
 爾来四十年、百万人を超す国氏の皆様が「英霊にこたえる会」の終身会員に名を連ね、中央本部と地方本部が一体となり中央参加団体等の協力を得て国民運動を展開し、「靖國神社公式参拝実現全国総決起大会」「靖國神社公式参拝実行要求全国代表者大会」を開くとともに、「一千万人請願署名」を達成し、遂に昭和六十年八月十五日中曽根康弘首相の「靖國神社公式参拝」が実現出来たのは私どもの運動が結実したものと言えましょう。
 しかし、その喜びも束の間、中国の内政干渉により「総理参拝」は途絶え、平成十三年八月十三日の小泉純一郎首相の参拝まで実に十六年間の不毛時代が続いたことは皆様ご存知の通りであります。
 この間、本会は八月十五日には毎年「全国戦歿者慰霊大祭」を斎行し、昭和六十二年からは日本会議と共催で「戦歿者追悼中央国氏集会」を開催、署名活動として「靖國神社に代わる新たな国家追悼施設」の建設反対運動と「総理及び閣僚の靖國神社参拝の定着」運動を実施してまいりました。また、会員の皆様から寄せられた維持会費(靖図カレンダー) により、累計四億五千万円余の特別奉納金を靖國神社に上納することが出来ました。
 さて、昨年は戦後七十年の節目の年であり、安倍内閣は後世の歴史に残る「平和安全法制」を成立させ、「戦後七十年安倍談話」を発表しました。「平和安全法制」の制定により「自衛隊による国際貢献活動が拡大し、国際社会の平和に大きな貢献が出来、日米関係は強化される。日本は、もはや傍観者ではない。」と自民党の稲田朋美政調会長が昨年九月三十日に米国で強調したように、我が国は「一国平和主義」から国際的に「普通の国」ヘ大きく前進することで、戦後の安全保障政策を転換させたものと言えましょう。
 「安倍談話」は、村山・小泉両談話の「侵略」「植氏地支配」「お詫び」「反省」の四つのキーワードは入れましたが、対象を直接的に書かず一般論として引用し、「戦争に何の関わりのない私たちの子や孫そしてその先の子供たちに謝罪を続けさせる宿命を背負させてはならない」と謝罪外交に終止符を打つ考えを示しました。
 この安倍総理の思いは慰安婦問題についても同様で、昨年末日韓外相会談を行わせ、慰安婦問題について最終的・不可逆的な解決を行い、日本の将来世代に責任を残さないための合意を致しました。
 戦後七十年に当って私どもが安倍総理に期待したもう一つの重要なことは、平成二十五年十二月二十六日に靖國神社に参拝し私たちに大きな喜びと感銘を与えて以求途絶えている「総理参拝」を是非とも実施していただきたいと云うことでありました。
 私どもは「総理参拝」が「八月十五日」「秋季例大祭」あるいは「十二月二十六日」のいずれかの日に行われるのではないかと期待を寄せていましたが、残念な結果になりました。
 畏くも天皇・皇后両陛下におかせられましては、戦後七十年と云うことで、昨年四月にパラオ共和国のペリュリュー島を、本年一月にはフィリピン共和国をそれぞれご訪問されて、大東亜戦争で散華された戦歿者を慰霊されました。このように天皇陛下は戦歿者慰霊に殊のほか大御心を御寄せあそばされており、私ども日本国氏にとりまして恐懼感激するところでありますが、今上陛下に御即位以降は一度も二百四十六万六千余柱の英霊が鎮まります靖國神社にご親拝をいただいておりません。
 今上陛下ご親拝の道は、国の代表である内閣総理大臣、そして国氏の代表として選ばれた国会議員が先ず靖國神社に参拝して、これを定着させ国氏が心からこの動向に賛同し喜びとすることにより啓けるものと思っています。
 石田和外初代会長が奉告された「日本の心を結集し英霊を公にお祀りする道の確立」は未だ道遠しの感はありますが、本会創立四十周年の記念すべき年に当り、これまでの長きに亘り本会の活動にご尽力された歴代会長はじめ諸先達に敬意と感謝を申し上げますとともに、靖國神社に思いを残して天に召された方々のご冥福を祈り、皆様となお一層力を合わせ力強く前進することをお誓いしたいと忠います。
終わりに臨み、本総会にご臨席賜りましたご来賓に重ねて御礼申し上げますとともに、ご列席の皆様さらには全国各地で活躍されている会員の皆様の益々のご健勝を祈念申し上げ私の挨拶といたします。

 平成二十八年四月二十三日
 英霊にこたえる会中央本部
 会長 寺島 泰三

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