第四十一回全国戦歿者慰霊大祭斉行

第四十一回全国戦歿者慰霊大祭斉行

2016.08.26

  • お知らせ

 「終戦の詔書」を拝してから七十一年を迎えた八月十五日、本会主催の「第四十一回全国戦歿者慰霊大祭を午前九時から靖國神社で斉行、水落敏栄日本遺族会会長・文部科学副大臣・参議院議員、中山恭子 日本のこころを大切にする党代表・参議院議員はじめ自衛隊の統合・陸・海・空幕僚長(各代理)、都道府県本部中央参加団体の代表等約三百五十名が参列した。
 本年は本会発足四十周年の節目の年であり寺島泰三会長は石田和外初代会長が発足時の第一回慰霊大祭で奉告された現状認識と四十年を経た今日の現状が大差なきことを英霊にお詫び申し上げ、天皇・皇后両陛下が永年に亘り慰霊の旅をつづけられているその後足跡に思いを致し、両陛下のさらなる思し召しは、靖國神社への行幸啓であると述べ、そのためには国民の代表である国会議員本人の靖國神社参拝と国の代表である総理及び閣僚の靖國神社参拝の定着であると力強く祭文を奏上した。

 

祭文
 大東亜戦争終結七十一年目を迎えた皇紀二千六百七十六年に当たる本日、ここ靖國神社に鎮まります二百四十六万六千余柱の英霊の大前において英霊にこたえる会「第四十一回全国戦没者慰霊大祭」を挙行するに当り、本会を代表して謹んで祭文を奏上いたします。
 ご照覧のとおり、昭和五十一年六月二十二日に発足しました本会は、本年創立四十周年の節目の年を迎えました。今、英霊の大前において、私は設立直後の昭和五十一年八月十五日に石田和外初代会長が結成奉告・第一回全国戦歿者慰霊大祭を斎行し、上奏された祭文を憶い起こしております。
 石田初代会長は、「わが国の現状は敗戦占領に伴う精神的混迷をなお脱し得ず、あるいは時流の赴くところ太平に馴れ、安易な自己本位の風潮を招き、これがため国家の基本的なありかたをめぐって抗争を重ね、道義の基本ともいうべき英霊祭祀についてすら国論の分裂を招来していることは誠に遺憾であり、申し訳ないところであります」と述べ、最後に「私どもはあらゆる世代、あらゆる立場を超えて「英霊にこたえる会」の輪を広げて日本の心を結集し、英霊を公にお祀りする道を確立し誓って国の伝統と平和を守り抜く決意であります」と力強く奉告されました。
 爾来四十年、本会は中央本部と地方本部が一体となり中央参加団体等の協力を得て、会員一丸となって国民運動を展開してまいりましたが、只今の現状は四十年前石田初代会長が上奏された現状認識と大差なしと認めざるを得ないのが現実の姿であります。
 戦後七十年の節目に当り、天皇・皇后両陛下におかせられましては昨年四月にはパラオ共和国を慰霊訪問され、五月には東京都戦没者慰霊堂に、六月には横須賀の「戦没船員の碑」に行幸啓され、明けて本年一月にはフィリピン共和国を訪問されて日比両国の戦歿者を慰霊されるとともに目比両国の友好親善に努められました。
 両陛下はこれまで戦後五十年、六十年の節目やその前後において広島、長崎、東京、横須賀、沖縄、硫黄島、サイパン島等と国内外に亘って慰霊の旅を続けられ、そのこ足跡に思いを至すとき両陛下のさらなる思し召しは、我が国の戦歿者慰霊の中心である靖國神社への行幸啓であると拝察申し上げるものであります。
 皇太子時代に「皇族の場合、親を理解することはとくに大切だと思っています」と述べられた今上陛下は、ご即位後の「朝見の儀」において「ここに皇位を継承するに当り、大行天皇の御遺徳に深く思いをいたし、いかなるときも国民とともにあることを念願された御心を心としつつ、皆さんとともに日本国憲法を守り、これに従って責務を果たすことを誓い、国運の一層の進展と世界の平和、人類福祉の増進を切に希望してやみません」と述べられました。
 ご照覧のとおり、昭和五十年八月十五日の三木武夫総理の「靖國神社私的参拝」発言から靖國神社参拝が「公的」か「私的」かが問題とされ、十一月に予定されていた昭和天皇の靖國神社御親拝問題を内閣委員会で社会党議員が採り上げて質問し、法制局長官が「天皇の公式参拝は直ちに憲法二十条第三項違反とまでは言えなくとも重大な問題となる」と答弁しました。
いかなる時も国民とともにあることを念願とされた昭和天皇が、国民の代表者で構成する国会の場で天皇陛下の靖國神社ご親拝が採り上げられ、御親拝が憲法上重大な問題となると法制局長官が答弁したことをどのように思し召されましたか、終戦三十周年に当たるこの年の十一月二十一日の行幸啓を最後にご親拝は途絶えたのであります。
 その昭和天皇の大御心をわが心とお引き継ぎあそばされている今上陛下もまた、国民の代表である国会議員や最高指導者である総理の靖國神社参拝の動向を静かに見守っていられるものと拝察申し上げるものであります。
 中曽根康弘総理が昭和六十年八月十五日に「正式参拝」を確行しながらその後中国の内政干渉を受け翌年の参拝を中止した際、昭和天皇は「この年のこの日にもまた靖國のみやしろのことにうれひはふかし」とお詠みになられました。この昭和天皇の「うれひ」は即、今上陛下の「うれひ」に通ずるものと拝察せざるを得ません。この「うれひ」を払拭していただくための第一歩は、今更申すまでもなく国民の代表である国会議員本人がそして最高指導者である総理が靖國神社参拝を確行しそれを定着化させることであります。
國のために命を捧げた方々を国家が手厚くお祀りするのは世界の常識です。靖國神社参拝に対する一部の近隣諸国の内政干渉を毅然として拒絶し、参拝確行の姿勢を見せつけることが肝要であります。
 ご祭神は勿論のことご遺族はじめ日本国民挙げてご期待申し上げている天皇・皇后両陛下の靖國神社行幸啓の途を啓き、石田初代会長が上奏されたように日本の心を結集し、英霊を公にお祀りする道を確立するべく本会創立四十周年に当り、改めて私ども一同一致協力して邁進することをお誓い申し上げ祭文といたします。
平成二十八年八月十五日
英霊にこたえる会中央本部
会長
寺島 泰三

 

祭文を遡上する寺島泰三会長

 慰霊大祭の供花は二十四基で、政党関係は「自由民主党」と「日本のこころを大切にする党」の2党であった。

供花団体等(順不同)
自由民主党、日本のこころを大切にする党、みんなで靖國神社に参拝する国会議員の会、遺家族議員協議会、日本遺族会、日本会議、佛所護念会教団、神社本庁、日本郷友連盟、偕行会、水交会、隊友会、中央乃木會、旧戦友連、特攻隊戦没者慰霊顕彰会、全ビルマ会、JYMA・日本青年遺骨収集団、神道成年全国協議会、各種女性団体連合会、大日本印刷株式会社、凸版印刷株式会社、靖國神社の櫻の花の下で「同期の桜」を歌う会、英霊にこたえる会

 奉楽は拓殖大学吹奏楽部、献楽は、偕行会の尾崎良江氏指揮のもと偕行合唱団が実施、拝殿には千葉県茂原市のカトリック教会日曜学校「マリアの里」と岡山県遺族会女性部からの「千羽鶴」が飾られた。

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