第42回全国戦歿者慰霊大祭を斎行

第42回全国戦歿者慰霊大祭を斎行

2017.08.18

  • お知らせ

 「終戦の詔書」を拝してから72年目を迎えた8月15日、本会主催の「第42回全国戦歿者慰霊大祭」を午前9時から靖國神社で斎行、水落敏栄日本遺族会会長・文部科学副大臣・参議院議員、中山恭子 日本のこころ代表・参議院議員はじめ自衛隊の統合・陸・海・空幕僚長(各代理)、都道府県本部及び中央本部参加団体の代表等約350名が参列した。
 寺島泰三会長は、「天皇陛下の退位に関する皇室典範特例法の成立で陛下のご在位の期間が最早限られてきた。両陛下が永年に亘り慰霊の旅を続けられている足跡に思いを致し、両陛下のさらなる思召しは、靖國神社への行幸啓であると述べ、「そのためには国民の代表である国会議員本人の靖國神社参拝と総理大臣及び閣僚の靖國神社参拝の定着であると力強く祭文を奏上した。
 祭典における奏楽は拓殖大学吹奏楽部、献楽は偕行社の尾崎良江指揮のもと偕行合唱団が実施、拝殿には千葉県茂原市のカトリック教会「マリアの里」と岡山県遺族会女性部からの「千羽鶴」が飾られた。

 

祭文
 大東亜戦争終結七十二年目を迎えた皇紀二千六百七十七年に当る本日、ここ靖國神社に鎮まります二百四十六万六千余柱の英霊の大前において英霊にこたえる会「第四十二回全国戦歿者慰霊大祭」を挙行するに当り、在天の御霊に対して本会を代表して慎んで祭文を奏上いたします。
 さて、今を去る四十二年前の昭和五十年は、八月十五日に三木武夫首相が靖國神社に参拝した際「私的参拝」と発言し、天皇陛下のご親拝までもが憲法問題とからんで国会で議論され、政治問題化した年でありました。
 英霊にこたえる会は、その翌年の昭和五十一年六月二十二日に発足したのでありますが、そのため、本会の発足に当っての最大目標を「総理及び閣僚の靖國神社公式参拝」とし、会の総力を挙げて取り組みました。その結果、昭和六十年八月十五日の中曽根康弘首相の「公式参拝」表明で一応達成致しましたが、私どもの究極の願いは靖國神社へ天皇皇后両陛下の行幸啓を仰ぐことでありました。
 ご照覧のとおり、今上陛下は昨年八月八日のビデオメッセージで「全身全霊をもって象徴としての務めを果たしていくことが困難になるのではないか」とお述べになり、ご譲位のご意向を示唆されました。政府は、今上陛下のご意向に速やかに対応すべく有識者会議を立ち上げ専門家等からの意見を踏まえ議論を重ね、国会に上程し「譲位は一代限り」とした「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が国会の全会一致で成立致しました。特例法によれば、施行の期限は「公布の日から起算して三年を越えない範囲内において政令で定める日」とされており、今上陛下のご在位は最早限られた期間となっております。
 今上陛下はご即位以来、全身全霊をもって憲法に示されている国事行為を行われるとともに、国民統合の象徴として天皇の望ましいあり方を日々模索され伝統の継承者としてのお努めを果たしてこられました。特に、戦歿者慰霊については特別の思し召しで遺族の方々に大御心を寄せられ、国内外に亘って慰霊の旅を続けられ陛下のご高齢と体力のご低下の中での強行軍には、国民の一人として只々恐懼の至りで頭の下がる思いであります。ご即位以来の天皇皇后両陛下のご足跡に思いをはせるとき、両陛下のさらなる思し召しは我が国の戦歿者慰霊の中心である靖國神社への行幸啓であろうと拝察申し上げるのであります。
 天皇皇后両陛下の靖國神社行幸啓は、昭和五十年十一月二十一日の昭和天皇の御親拝を最後に、実に四十有余年に亘って途絶えたままであります。
 今上陛下の在位期間中に両陛下の行幸啓をいただくためには、我が国の最高責任者である安倍内閣総理大臣の靖國神社参拝と定着化が不可欠であります。安倍総理は、第二次安倍内閣発足の一年目の平成二十五年十二月二十六日に靖國神社参拝を断行されました。しかしその後は継続を期待した我々の願いも空しく、靖國神社の春・秋の例大祭に「真榊」八月十五日の終戦記念日に「玉串料」を奉献されますが、今日まで約三年有余に亘り参拝は行われないままであり誠に遺憾と云わざるを得ません。
 およそ一国の最高指導者が国に殉じたご英霊に対し尊崇と感謝の念を表することは世界各国共通の常識であります。我が国において諸般の情勢これを許さざることは一応理解するものではありますが、一部の外国の内政干渉ともいうべき誹謗中傷や心なき一部国民の非難に拘泥することなく毅然として靖國神社参拝を再開・継続されて、天皇陛下御親拝の途を開かれんことを切望するものであります。
 ご祭神は勿論のことご遺族はじめ日本国民挙げてご期待申し上げている天皇皇后両陛下の靖國神社行幸啓が一日も早く成就し、英霊を公にお祀りする途を確立すべく私ども一同一致協力して邁進することをお誓い申し上げ祭文といたします。
平成二十九年八月十五日
英霊にこたえる会中央本部
会長 寺島 泰三

 

祭文を奏上する寺島泰三会長

 慰霊大祭の供花は、新たに千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕会、日本国防協会及び靖國忠霊祭の3会が加わり27基で、政党関係は「自由民主党」と「日本のこころ」の2党であった。

【供花団体等(順不同)】
自由民主党、日本のこころ、みんなで靖國神社に参拝する国会議員の会、遺家族議員協議会、日本遺族会、日本会議、佛所護念会教団、神社本庁、日本郷友連盟、偕行社、水交会、隊友会、中央乃木會、旧戦友連、特攻隊戦没者慰霊顕彰会、全ビルマ会、JYMA日本青年遺骨収集団、神道青年全国協議会、各種女性団体連合会、大日本印刷株式会社、凸版印刷株式会社、靖國神社の櫻の花の下で「同期に桜」を歌う会、千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕会、国柱会、日本国防協会、靖國忠霊祭、英霊にこたえる会

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