第43回全国戦歿者慰霊大祭を斎行

第43回全国戦歿者慰霊大祭を斎行

2018.08.31

  • お知らせ

 「終戦の詔書」を拝してから73年目を迎えた8月15日、本会主催の「第43回全国戦歿者慰霊大祭」を午前9時から靖國神社で斎行、水落敏栄日本遺族会会長・文部科学副大臣はじめ自衛隊の統合・陸・海・空幕僚長(各代理)、都道府県本部及び中央本部参加団体の代表等約350名が参列した。
 寺島泰三会長は、「天皇陛下のご譲位まで約8か月となった。両陛下が永年に亘り慰霊の旅を続けられている足跡に思いを致し、両陛下のさらなる思召しは、靖國神社への行幸啓であると述べ、「そのためには国民の代表である国会議員本人の靖國神社参拝と総理大臣及び閣僚の靖國神社参拝の定着である」と力強く祭文を奏上した。
 祭典における奏楽は拓殖大学吹奏楽部、献楽は偕行社の尾崎良江氏指揮のもと偕行合唱団が実施、拝殿には千葉県茂原市のカトリック教会「マリアの里」と岡山県笠岡市遺族連会合女性部からの「千羽鶴」が飾られた。

祭文を奏上する寺島泰三会長

 

祭文
 慟哭の「終戦の詔書」を拝してから七十三年目を迎えた皇紀二千六百七十八年に当たる本日、ここ靖國神社に鎮まります二百四十六万六千余柱の英霊の大前において、英霊にこたえる会「第四十三回全国戦歿者慰霊大祭」を挙行するに当り、本会を代表して謹んで祭文を奏上いたします。
 ご照覧のごとく、本年は明治維新から百五十年という節目の年にあたります。この間、我が国は数次に亘り国家存亡の危機に直面しましたが、これら国難に対し多くの先達が我が国の名誉と独立のため尊い一命を国家・国民のために捧げられました。今日、我々日本国民が享受している平和と繁栄は靖國の杜に鎮まられておられる英霊の礎の上にあると言っても過言ではありません。
 殉国の英霊を国家が最高の儀礼をもって感謝と尊崇の誠を表するのは世界各国の常識であります。ところが我が国では、終戦から七十余年が経過した現在、不当な占領政策や誤れる東京裁判史観の呪縛から脱却し得ず、道義の基本たる英霊祭祀についてすら国論を分裂する状態が続いております。
 戦後生まれの国民が全体の八割を越えた今、国民の代表たる国会議員の靖國神社参拝は低迷を極め、総理大臣の参拝も途絶えたままで、さらには現職閣僚の参拝も平成二十九年の春季例大祭に当時の高市早苗総務大臣が参拝されて以来、皆無となり英霊の慰霊顕彰という国家としての当為が憂慮すべき状況となりつつあります。
 このような中、一昨年八月、今上陛下は「全身全霊をもって象徴としての務めを果たしていくことが困難になる」とご譲位のご意向を示唆されました。政府は速やかにこれに対応し、昨年六月に「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」を制定・公布すると共に十二月一日に皇室会議を、次いで八日に閣議を開催し、天皇陛下のご譲位を平成三十一年四月三十日、皇太子殿下の天皇ご即位を五月一日と正式決定しました。今上陛下ご譲位まで、残すところ僅か八カ月と極めて限られた期間となってまいりました。
 今上陛下はご即位以来、戦歿者慰霊については格別の思し召しで遺族の方々に大御心を寄せられ国内外に亘って慰霊の旅を続けられ、去る三月二十七日にも沖縄県をご訪問され、国立沖縄戦没者墓苑に供花し拝礼されたのは記憶に新しいところであります。ご即位以来の天皇・皇后両陛下のご足跡に思いをはせる時、畏れながら天皇陛下のさらなる思し召しは我が国の戦歿者慰霊の中心である靖國神社への行幸啓であろうと拝察申し上げるものであります。天皇陛下は、皇太子時代には、ご成婚の年・昭和三十四年を含んで五回行啓されましたが、残念ながらご即位後はございません。
 天皇陛下の靖國神社へのご親拝を頂くためには、我が国の最高責任者である総理及び閣僚の靖國神社参拝が再開し定着しなければなりません。安倍総理は、第二次安倍内閣発足の一年目の平成二十五年十二月二十六日に靖國神社参拝を断行されました。
 しかしその後は継続を期待した我々の願いも空しく、今日まで約四年八カ月に亘り参拝は行われないままであり誠に遺憾と言わざるを得ません。
 およそ一国の最高指導者が国に殉じたご英霊に対し尊崇と感謝の念を表することは世界各国共通の常識であります。我が国において諸般の情勢これを許さざることは一応理解するものではありますが、一部の外国の内政干渉ともいうべき誹謗中傷や心なき一部国民の非難に拘泥することなく毅然として靖國神社参拝を再開・継続されて、天皇陛下御親拝の先導者としての責務を果たされんことを切望するものであります。
 靖國神社は明治二年のご創建以来、平成三十一年に百五十周年の記念すべき年を迎えられます。この意義ある年を前にして、ご祭神は勿論のことご遺族はじめ日本国民挙げてご期待申し上げている天皇・皇后両陛下の靖國神社行幸啓が一日も早く成就することを祈念申し上げ祭文と致します。
平成三十年八月十五日
英霊にこたえる会中央本部
会長 寺島 泰三

 

 慰霊大祭の供花は、昨年と同じく27基で、政党関係は「自由民主党」と「日本のこころ」の2党であった。

【供花団体等(順不同)】
自由民主党、日本のこころ、みんなで靖國神社に参拝する国会議員の会、遺家族議員協議会、日本遺族会、日本会議、佛所護念会教団、神社本庁、日本郷友連盟、偕行社、水交会、隊友会、中央乃木會、旧戦友連、特攻隊戦没者慰霊顕彰会、全ビルマ会、JYMA日本青年遺骨収集団、神道青年全国協議会、各種女性団体連合会、大日本印刷株式会社、凸版印刷株式会社、靖國神社の櫻の花の下で「同期に桜」を歌う会、千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕会、国柱会、日本国防協会、靖國忠霊祭、英霊にこたえる会

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